川端康成の隠れた名作「温泉宿」はかなりダークな話だった

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今回は川端康成の「温泉宿」という作品の感想です。

伊豆の踊子や雪国が有名すぎて埋もれている作品のひとつですが、ストーリーや人間のダークサイドが知れる面白い作品なのでぜひ読んでみてください。

概要

温泉宿は新潮社「伊豆の踊子」に含まれる短編小説です。

・読みやすさ…★★☆☆☆

・面白さ…★★★☆☆

・読み時間…2時間 (56ページ)

・総合評価…★★★☆☆

「温泉宿」は新潮社の「伊豆の踊子」に含まれている短編小説です。

結論から言うと中学、高校生にはまだ読みにくいといった印象の本でした。

ですが短編小説なので読み時間は短めです。

あらすじ

ここは幼少期に虐待された人が生きるために働く宿。宿で下働きをしながら曖昧宿という売春宿で身を売っている女性たちの物語。

なんと説明すればいいのかわからないほど難しかったです。

そんくらい読むのが大変な内容でした。

ダークな話

かなりダークでよくこんな話が書けるなと思ってしまいました。

登場人物は幼少期に虐待を受け、生きていくためには売春婦という道しかない。

そんな女性たちがすごいかわいそうで、虐待とかなんか人間のダークな一面を感じられました。

しかももしかしたら今の時代にもいるんじゃないかと思ってしまうんですよね。

例えば親の借金を肩代わりしてしまいお金を稼がなければならないが働く場所がない。体を売るしかない。みたいな。あとは生活の困窮がために体を売るとか。

要するに常人はちょっと距離を置くようなとこで働くしか方法がないというのが社会のダークな一面と感じられました。

難しい

なんだかすんげー読みにくい印象でした。理由を考えてみると…

・情景がパッとイメージできない

・場面の切り替わりや登場人物の情報がわかりづらい。

まだ高校1年生には向いていないような作品ですかね。

情景がパッと浮かばなかったのはおそらく文字が難しかったからです。

例えば「袂」(たもと)とか「印半纏」(しるしばんてん)とか。もう現代だと全く使わない言葉がたくさん使われています。

聞き馴染みもないし頭の中に「?」が浮かびっぱなしですんごいゆっくり辞書引きながら読むしか内容理解できないなって感じでした。

また情景、登場人物が分かりづらいのは比喩や擬人法が多いからなんですね。

「え、これ何、心情?」みたいなことが度々起こりました。

表現が美しい

そんな読みづらい「温泉宿」ですが、表現がすごい美しかったです。

例えばこのフレーズ

水舎の氷柱が月に光っていた。凍りついた板板は、馬の蹄に金属のような音を立てた。山々の真黒な輪郭が鋭い刃物のように冷たい冬だった。

「温泉宿」(新潮文庫出版)p95より引用

いかにも寒いんだなってことが想像できますよね。

この「温泉宿」は「夏、秋、冬」の3節からなっていて、さっきのフレーズは冬の節からです。

めちゃくちゃ表現が綺麗じゃないですか。

「伊豆の踊子」「雪国」といい川端康成は冬が似合うなと改めて思いますね。

まとめ〜読んでほしい方〜

・文学慣れLv,60くらいの人

・川端康成の隠れた名作を探している方

・大学生で文学好きな方

川端康成は本当に情景の表現が綺麗なので是非読んで見てください。

年齢的には語彙もある程度身についている大学生あたりがおすすめです。

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